駐在員へらじかのアメリカ生活、子育て、マイルの記録

妻と2人の子供と2015-2018年にアメリカ駐在していた30代前半サラリーマンの記録。 物価が高い先進国での金銭事情、子育てと英語教育、旅行費節約のため2年で80万マイル獲得したノウハウなどを在米の皆さんに活用してもらえれば幸い。

2017年アメリカのクレジットカードの年会費を払わずに解約する方法

趣味はクレカ作成、特技はクレカ解約、へらじかです。

カード会社間の競争が激しいアメリカでは初年度年会費無料が大きな売りとなり、日本ではあり得ない好条件のカードが1年間無料で使えます。この記事では1年経過後、年会費を払う前にカードを解約する方法をお教えします。

先日はアメリカでのクレジットカードの作り方をご紹介しました。すこし長い記事ですが必要なステップを網羅しています。

moosefukui.hatenablog.com

その際、作ったカードの解約方法を書いていませんでした。

作るばかりでは手元にカードが増える一方。入会ボーナスをもらったはいいけど、その後に年会費を何万円分も払い続けては意味がありません。

クレカのメリットを無料で満喫するために、自分が蓄えたノウハウをご紹介します。

 

 

年会費はカード保有13ヶ月目に請求される

例として今月、2017年10月にカードを作ると、2018年の11月頃の請求で年会費がチャージされます。

実際に今日、自分のアカウントを確認したら去年の9月に作ったChase Sapphire Preferredカードに10月1日付で年会費がかかっていました。

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実際の年会費の請求をスマホアプリから確認したもの。

解約は年会費がチャージされてからでも間に合う

カードの使用履歴をみるとすでに請求されてしまい、払わなければいけないように見えますが、実はこのタイミングで解約すると年会費の請求は無かったことになります。

12ヶ月の経過をきっちり計算して、13ヶ月目に突入しないようにカレンダーとにらめっこする必要はありません。

また、10ヶ月、11ヶ月で早期に解約する必要もありません。

先日の完全ガイドでお伝えしたとおり「信用」の数値であるFICOスコアを高める観点でも、ギリギリまで長く1枚のカードを保有したほうが信用構築にメリットがあります。

 

年会費がチャージされたら解約するまでそのカードは使わない

注意点として、年会費の請求があった後にそのカードを買い物で使用してしまうと、年会費を払わずに解約することができなくなってしまいます。

上の自分の例では、10月1日付で年会費$95が請求されているので、それ以降に使用してしまうと約1万円を払うことになってしまいます。

これを防ぐためにも先日の記事で書いたように、短いスパンで請求額をチェックしカードの前払いをしていくことをおすすめします。

自分は毎日とは言わないまでも、2-3日に1回はアプリで各カードの使用履歴をチェックして銀行からの支払いを行っています。

この意識は年会費のことだけではなく、カード不正使用を防止する観点でも重要です。スキミング被害を早期に発見してカード会社に連絡すれば、その金額を免除してくれます。

実際に自分も赴任後数ヶ月でANA USAカードの不正利用をされた経験があるため、日々の使用履歴のチェックは習慣づいています。

日本では現金主義だった人、カードは使いすぎが怖いという人も、こまめにチェックされると用途や金額を把握できるのでおすすめです。

 

解約のためにカード会社に電話をかける

ほとんどのクレジットカードでは、裏面に電話番号が書いてあるはずです。

解約も、カード上限の引き上げも、カードが割れて交換したい場合も、まずはこの番号にコールすることが最初のステップです。

たいていの場合自動音声で目的を聞かれます。会社によって異なりますが、以下のパターンを経験しています。

・音声ガイドに従って電話のダイヤルキーを押させるタイプ

例:「カードの盗難や紛失は1を、支払いは2を、上限引き上げは3を押してください」

 ・キーワードを言わせて、音声認識で適切な部署につなげてくれるタイプ

例:「何がしたいか、2-3のキーワードを言ってください」

 

ダイヤルキーを押させるタイプの場合、カード会社側も解約させたくないからなのでしょうか、選択肢に解約が出てこない場合がほとんどです。

「この場合は1を、あの場合は2を、・・・・・その場合は7を押してください」

と、最後まで音声ガイドを聞いても正解のオプションが無いのです。

対応策は待つことです。

10秒ほど待つともう一度音声ガイドが流れ、2回目のガイドでオプションが増える場合があります。

「この場合は1を、あの場合は2を、・・・・・その場合は7を、解約の場合は8を押してください」

または、オペレーターにつなぐ提案をしてくれます。

「この場合は1を、あの場合は2を、・・・・・その場合は7を、オペレーターにつなぎたい場合はそのままお待ちください」

と案内されます。オペレーターにつなぎ、解約を申し出ればOKです。

 

個人的に苦手なのが最近増えてきた音声認識タイプです。

先にオチがわかると思いますが、発音が悪いとなかなかゴールにたどり着きません。

"Close, Account" と、認識してもらえるまでくり返し発声しましょう。

「支払いに進みます。良いですか?」のように違う認識をされたら、Noと言うと最初の質問に戻れます。

ちなみに3-4回トライ→No.を繰り返すとオペレーターにつないでくれます。(経験談)

 

上記いずれの場合も、オペレーターにつながるまで2-3分かかったりするので、そこは我慢です。

 

オペレーターとの会話

解約したい旨を伝えると、カードの種類や過去の使用履歴、解約理由に応じて引き止められる場合があります。そこでの会話は口外しないように言われるので、ここでの紹介は差し控えます。

また、入会ボーナスや日々の買い物でもらったポイントが残っている場合、それが消えてしまうが問題無いかと聞かれます。ホテル系や航空会社系のマイルは失効しませんが、アメリカンエクスプレスやチェイスの場合はカード失効と同時にポイントが消えるのでご注意を。

オペレーターによってはその場で、ギフトカードに換えましょうかと言ってくれる人や、一旦電話を切ってポイントを使い切ってからまたコールしてくださいと言う人などがいます。

これらの確認を終えると、その場で解約が完了します。

電話の初めではっきりと「年会費を払いたくないから解約したい」と伝えておくと、あなたは年会費を払う義務はありません、とオペレーターが言ってくれるはずです。

 

タダで使えるだけ使って心は痛まないのか

正直、はじめは少し抵抗がありました。与えられた権利とはいえ、本当にタダで1年間カードを使い倒して年会費を払わないというのも相手側に悪い気がしたからです。

ここで注目したいのが、カード会社が加盟店舗から徴収する手数料です。

アメリカンエクスプレスやVISA、マスターといったカード会社は、利用者が支払った金額のうち一定の率を手数料として得ています。

へらじかがスーパーに行き、100ドルをカードで支払ったとすると、そこからカード会社が3ドル受け取り、残りの97ドルがスーパーに入るイメージです。

お店側は手数料というコストと引き換えに、カード決済可能というメリットを得て集客を増やしたり、高額な買い物をしてもらいやすくなります。

以下はあるアメリカのサイトによるAmericanExpressの店舗手数料の例です。実際には個別の交渉や条件付の手数料割引などもあるようなので一概には言えませんが、おおよそ3%程度と言えそうです。

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業種別アメリカンエクスプレス(AMEX)店舗側手数料の例

今回自分が解約するチェイスサファイアプリファードカードは$95の年会費が初年度無料、そして入会後3ヶ月以内に$4,000使うと50,000ポイントをもらえるというボーナスがありました。

つまり、最初の3ヶ月で$4,000を使ってもらうことでカード会社はその3%分、約120ドルを手数料として得ていることになります。

これが、年会費を無料にしてでもカード会員を増やしたいというからくりです。

$4,000達成時点で自分はポイントをもらえてWin、カード会社も手数料として$120をもらえてWinなので、いまは気兼ねなく、1年経ったところで解約しています。

 

おわりに、この情報が在米41万人の日本人の皆さんや将来の駐在員・駐妻の皆さんの役に立つことを願います。