駐在員へらじかのアメリカ生活、子育て、マイルの記録

妻と2人の子供と2015-2018年にアメリカ駐在していた30代前半サラリーマンの記録。 物価が高い先進国での金銭事情、子育てと英語教育、旅行費節約のため2年で80万マイル獲得したノウハウなどを在米の皆さんに活用してもらえれば幸い。

手数料は日本の約4分の1!日米ロボアドバイザー比較、手数料編

f:id:MooseFukui:20171024104626p:plain

駐在員へらじかです。

以前からロボアドバイザー投資に興味があり、先週ついに本家アメリカのロボアドを始めました。その際日本とアメリカの代表的なロボアドを比較したので記事にします。手数料の面でアメリカは日本の約4分の1と大きな差がつきました。

ロボアドバイザー投資とは

読んで字のごとく、人間である機関投資家に代わってロボがアドバイスをしてくれるという投資商品です。機械化された最適な判断により国際分散投資を行ってくれます。

AIを必ずしも万能とは言いませんが、大量の数字を処理し最適解を見つけるという点においては人間を上回ると考えられています。最近だと囲碁が好例。1,000年以上の歴史を持つ囲碁で人間がコンピュータに負けるというのは衝撃的でした。

アメリカのサイトInvestopediaではロボアドの定義はこのように書かれていました。

What is a 'Robo-Advisor (Robo-Adviser)'

Robo-advisors (robo-advisers) are digital platforms that provide automated, algorithm-driven financial planning services with little to no human supervision. A typical robo-advisor collects information from clients about their financial situation and future goals through an online survey, and then uses the data to offer advice and/or automatically invest client assets.

日本のロボアドはまだ1-2年の歴史

業界最大手のウェルスナビは2015年創業、2016年にサービスを開始しています。クライアントが預け入れた金額の1%を手数料としてウェルスナビが取得、その他手数料がかからない透明性が売りです。

へらじかも口座作成にトライしましたが、制度開始前に海外赴任したためマイナンバーが無く断念した経緯があります。

アメリカのロボアドは22兆円市場、10社以上が競合

2000年代後半から始まったアメリカのロボアド市場は、2017年時点で約18兆円の規模があるという情報を見つけました。同、世界規模が22兆円だそうなので、8割以上をアメリカが占めていることになります。2020年に20兆円と言われる日本市場に匹敵するマーケットがアメリカにはすでに存在しています。

ソース:Robo-Advisors - United States | Statista Market Forecast

サービスを提供する企業数もアメリカは多く、B to B と B to Cを双方含めると、10社以上がシェアを競っています。その中で B to Cの大手として挙げられるのがWealthfrontとBettermentの2社。どちらも2008年に設立です。

日本よりアメリカの方が手数料が安く、最低投資額も少ないので始めやすい

ロボアドバイザー業界では日米問わず、預け入れ金額に対し一定の割合を手数料として企業側が得るのが一般的なようです。

日本の大手、ウェルスナビの場合では1%。3000万円を超える部分については0.5%が、毎年の預け入れ金額に対してかかります。

これに対し、へらじかが使い始めたアメリカの大手ウェルスフロント(Welthfront)の手数料は0.25%と、日本の4分の1です。しかも1万ドル以内の部分(約100万円)は無料。

また、アメリカの別の大手ベターメント (Betterment) の手数料は2種類のコースがあり、基本プランのDigitalが0.25%、上級プランのPremiumが0.40%となっています。PremiumだとAIによる自動投資に加えて、プランナーによる不動産投資や個別株銘柄のアドバイスを受けられるそうです。

 

最低投資金額の設定も会社によって異なります。これは低いほうがはじめやすく、高いほうが敷居が高いということになります。

この点では最低金額の設定が無いベターメント(Digitalプラン) に軍配。次いでウェルスフロントの500ドル、約5万円。そして最も高いのが日本のウェルスナビでした。ウェルスナビは100万円の元手が無いと投資をはじめることができません。これは若い人や学生には厳しそうです。

アメリカにはさらに小額からの積み立てを狙ったAcornというサービスもあり、こちらは学生向けに優遇制度がある模様。機会があれば調べてみたいと思います。

日米ロボアドバイザー比較表

表形式で簡単にまとめてみました。情報元は各社公式サイトから持ってきています。

f:id:MooseFukui:20171023190023p:plain

日米ロボアドバイザー比較 各社サイトを元にへらじか作成

ブログ用にきれいにまとめるための詳細調査や表の見た目の調整は行いましたが、実質調査にかけた時間はわずか15分。出張先のフライトが2時間遅れている間にTwitter上で情報を得てすでに腹は決まっていたので、あとは手数料の安い会社を見つけるだけでした。そこで最終的に行き着いたのが上記2社。

この後、ベターメントも身銭を切って登録、レポートしようかと思案中です。

まとめ、現状ではアメリカ優勢、日本は今後の競争に期待

過去に日本の自動車保険でも人件費がかかる対面販売とウェブベースの保険会社とでは価格に開きが出たように、今後数年で競争と淘汰が進み、日本の手数料もアメリカのように安くなる可能性はありそうです。

ただ現状これだけ手数料に差がつくと、駐在員としてドル建て口座を持ち、アメリカで暮らすへらじかとしてはアメリカでロボアドをする以外の選択肢はあり得ません。

改めて、いま気づいて始めて良かった。

Wealthfrontに預けた5,000ドルが実際いくらのリターンをもたらしてくれるかは、追って報告したいと思います。

米ウェルスフロントの登録手順を解説した昨日の記事はこちらから。

次の記事では米ウェルスフロントのレビューとして、5,000ドルの入金後に一瞬で国際分散ポートフォリオが完成した話をまとめています。

moosefukui.hatenablog.com