駐在員へらじかのアメリカ生活、子育て、マイルの記録

妻と2人の子供と2015-2018年にアメリカ駐在していた30代前半サラリーマンの記録。 物価が高い先進国での金銭事情、子育てと英語教育、旅行費節約のため2年で80万マイル獲得したノウハウなどを在米の皆さんに活用してもらえれば幸い。

海外赴任したメーカー駐在員の年収 in アメリカ2017年版

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駐在員へらじか (@moose_fukui) です。
2017年の収入が確定したので、アメリカ駐在メーカー勤務サラリーマンの年収を記事にまとめました。結論から書くと、税引き前で1883万円、手取りは1096万円でした。ここには米ドル建ての給与、日本円建ての給与とボーナス、全てを含みます。
本記事は昨年最も多くの方に読んでいただいた「2016年版海外駐在員の年収 in アメリカ」の最新版です。

背景: 収入を公開する動機は欲しい情報がウェブに無かったから

わざわざ自分の年収を公開する理由は複数ありますが、1番大きいのはウェブ上に駐在員とお金にまつわる情報が無かったためです。
昨年の記事でも書いていますが、2014年に娘が生まれた直後に海外赴任の辞令が出たので資産運用はおろか貯蓄のまともな計画も立てられず、海外生活に慣れるために必死になり、次いで2人目が産まれてあっという間に2017年になってしまったという経緯があります。
収支の計算ができなければ資産運用や貯蓄の計画はできないので、30代、子供を持ち、お金のことを考えるべきタイミングでスタートダッシュにつまづいてしまったな、というのが反省です。
昨年夏からようやく資産運用を初めてそれなりに形になってきましたが、もっと早く始めていればなあと。
2017年12月時点の運用成績は以下の記事にまとめています。
 

基本情報: 年齢・職種・家族構成等

30代前半、日系メーカー勤務、マーケティング職、妻と子供二人の家族構成です。肩書きはマーケティングマネージャで、部下無し、残業代無しという条件も昨年から変更無し。
ベースとなる月給はドル建てでアメリカの銀行に、ボーナスは円建てで日本の銀行に入金されます。この他にわずかな月給が円建てで日本の銀行に入ります。以下、日米を分けて解説。
 

ドル建て給与と税金・保険料

アメリカでのドル建て給与は$140,245ドルでした。日本でもらっていた給与をベースに、購買力保証方式という考え方に基づいて算出されています。
ここから諸々の税金や健康保険料が$61,355引かれ、手取りは$78,890でした。
これがドル建てで26分割されて、アメリカの口座に隔週で振り込まれます。
手取りを昨年度と比較すると+$7,500、これはパフォーマンス評価に対する昇給と、年次昇給が合わさった分です。
 

円建て給与と税金・保険料

上で、わずかな金額、と書いたとおり日本円の給与は日本の健康保険を維持するために必要な金額だけが支払われており、日本で勤務していた頃の金額がそのまま入るというわけではありません。
約7万円の額面から健康保険料、社会保険料、組合費他を差し引いて、月々約2.5万円の手取りです。年間トータルで320,267円。これが日本の銀行に振り込まれます。
昨年との違いで大きいのは住民税の支払いが一切無かったこと。2016年は途中まで毎月2万円以上の住民税を支払っていたため手取りがマイナスに転じた (夏のボーナスから引かれていた) 時期がありましたが、2017年は各月ともプラスでした。
実際に日本に住んだ期間と税金の支払い期間のズレに違和感はありますが、逆に今後日本に帰国したあと約1年間は住民税を払わなくて良いので、プラスマイナスゼロのはず。
 

円建てボーナスと税金・保険料

自分の勤め先では為替差損のリスクヘッジのためボーナスは円建てで日本の銀行口座に入ることになっています。

2017年のボーナス額面は夏冬合わせて212万円、税金や保険料を引いた後の手取りは約175万円

昨年比+18万円は、ボーナスの月数は昨年より若干落ちたものの、へらじか個人で見るとボーナス算出に用いられるベース給与があがったことと、昨年よりもパフォーマンス評価が良かったことが影響した結果のプラスです。2016年は第2子の出産と家族ケアで満足に仕事ができない時期がありましたが、2017年は妻の協力のおかげで過去最高の評価を得ることができました。

アメリカ赴任以来、この日本円のボーナスには一切手をつけていません。帰国後に車を買いなおすための資金、そして子供の教育資金としての貯蓄です。

こう書くと堅実に貯金をしているように見えるかもしれませんが、実際には日本の口座からお金を動かせないと言った方が正しいかもしれません。

日本のメガバンクから海外送金をしようとするとマイナンバーを求められるものの、制度開始前に出国したのでカード非保有。また送金先口座情報は日本の銀行の窓口に行って登録をしないと、Webでの送金指示はできないとのこと。海外居住者に全くマッチしないルール設計により、詰んでいます。

ゼロに等しい金利の普通口座にただお金が眠っているという状況は本当にもったいないので、本当はドルに換えて米国個別株やETF運用に回したいと考えています。次の出張時に現金での持ち出しも視野に入れて、方法を検討中。

 

最終的な手取りは1096万円

これまでの情報を表にまとめると以下のとおりです。最下部で円換算し、日本円で約207万円と米ドル889万円の合計1096万円が手取りでした。

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駐在員へらじかの年収2017 (ドル円レートは$1=112.70円)


ここから毎月$2,200 (約24万円) の家賃や、娘のデイケアに年間100万円以上払ったりとアメリカでの支出は多く、月々の固定支出は約$4,000 (約45万円) ほどとなります。

その支出分の購買力を補填された結果、そして妻の分の収入減とキャリア中断を加味した上で1000万円オーバーなので、金額から受けるインパクトほどのリッチさはありません。

月給と支出についての記事はこちら「2017年版海外駐在員の給与 in アメリカ

支出管理をうまく行いながら、ロボアドバイザーによる積立投資を継続していくつもりです。仮想通貨の方は流れを見つつ、資金をいれるとしても少額というポリシーは変更予定無し。

 

年収公開への反応

昨年書いた「2016年版海外駐在員の年収 in アメリカ」の記事にはうれしいことに多くの反響をいただきました。

コメント欄では製造業勤務の河童さんが年収と支出の内訳を、メーカー勤務の技術系駐在員Yさんがドル円両方の手取り年収を、それぞれ書いてくださいました。
またインドネシアに駐在されている外資系営業マンKo (@KoTOEIC) さんもご自身のブログで年収を公開されています。

年収についての記事を書く前は、「900万とか1000万なんて金額をひけらかしてドヤってんじゃねーよ」というバッシングを受けることも想定していたのですが、 幸い自分から見える範囲では好意的に受け止められているようでホッとしています。

年収公開の副次的な効果として、へらじかブログを見て資産運用やブログ執筆を始めたという在米駐在員のしがないサラリーマンさんからフォローしていただいたのもうれしいことでした。

「過去の自分」に宛てたブログが誰かの考えるきっかけになればいいと願ってのブログ開設だったので、上記の皆さんのコメントや記事を読んで、書いてよかったなと素直に喜びを感じます。

 

まとめ

昇給、ボーナス増と順調な2017年だったので、資金の余裕ができて運用を開始することができました。お金の余裕は心の余裕になり、視野を広げてくれると実感しました。

今後子供の出費が増えていくことが予想されますがまだ大きな金額の買い物予定は無いので、2017年に構築した積立の運用をベースに2018年は貯蓄分を運用に回していく予定です。

今年もブログを通じて資産運用について学んでいきたいと思います。

少し遅くなりましたが、今年もよろしくお願いします。

 

次の記事は交際費節約の要、クレジットカード作成によるマイル獲得ガイド。年収の記事に次いでよく読まれています。

 

在米で、今年から仮想通貨を始めようと思っている方にはこちらの記事を。へらじかはこれがハイリスク資産であることを念頭において、少額で試しています。